こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。
- 歪みとは何なのか?
- 症状を治すのではなく、体を治すというのはどういうことなのか?
- 歪みと症状はどのように関係するのか?
- なぜ検査を行うのか?
などについて解説しました。
疲労回復整体が考える「歪み」について、大まかに理解できたのではないかと思います。
歪みというのは、重力や外部環境に適応するための補正システムの結果であって
歪みがあるところを直接治すのではなく、その原因となっているシステムを治していくと勝手に歪みが取れていく、というものでした。
歪みが改善されることで、循環経路が整い、栄養素や酸素が細胞に行き渡りやすくなることでATP生産力が上がり
結果的に自然治癒力が働きやすい環境になるということは前回解説しました。
症状を根本から治していくためには、症状に対してアプローチするのではなく
システムに対してアプローチして、全体の循環力を高めることが重要となるわけですが
毎回システムを調整しても、なかなか治っていかない人もいます。
それはどんなケースかというと、部分的または全体の血流を阻害している別の要素がある場合です。
その別の要素とは、内臓の負担などもありますが、ここでは「解剖学的問題による歪み」について解説します。
解剖学的問題による歪みとは
補正システムによる歪みは反射による歪みなので原因となるものが解決すれば自然とリセットします。
ただし、長期間リセットされずにいると、その歪みが定着し「解剖学的問題による歪み」へと発展します。
洗い物を数日放置すると、洗っても洗ってもなかなか汚れが落ちなくなりますよね。あれと同じです。
そのように時間とともに解剖学的な歪みに発展するケースもあれば、手術や外傷などによって軟部組織が傷ついた時、組織を修復する過程で変性が起こり、解剖学的な歪みとして残ってしまうことがあります。
このように解剖学的問題による歪みに発展してしまったものは、生理学的問題をリセットしても残ってしまいます。
これらは部分的または全体の血流を阻害する要素となります。
症状と関連する部分で血流を阻害していると、症状はなかなか改善していきませんし、全体の血流にも影響するので体調も落ちやすくなります。
つまり、施術の持ちも悪くなります。
解剖学的問題による歪みがある場合、個別に調整(個別調整)しなかればいけません。
個別調整とは
解剖学的問題による歪みを調整することを「個別調整」と言います。
解剖学的問題による歪みは、組織が変性しているため、手技で施術する場合、難易度がグンと上がります。
反射による歪みであれば、手技でも比較的容易に調整できますが、解剖学的問題による歪みは手技で調整する場合、手技ではキレイに100%調整できないことが多いです。
だから、ココローラーや水素などのアイテムを使っています。
状況に応じて適切にアイテムを使えば、短時間でキレイに調整することができます。
なぜ、アイテムの方が効果が出せるかについては、また別の機会に解説しようと思います。
「解剖学的問題による歪み」を調整する「個別調整」は、ROM検査やTLなどの検査技術が必須となります。
「どこを治すべきか?」が分かるようになれば、どこに行っても治らなかったというような症状も治せるようになります。
先週のメルマガでは「患者さんに価値を伝える」という意味で検査の重要性についてお伝えしましたが、「症状を治す」という意味でも検査は非常に重要です。
検査精度が上がれば上がるほど、やるべきことが明確になり施術の迷いがなくなり、患者さんの痛みに振り回されなくなります。
まとめ
今回は、システムによる歪みを毎回調整しても治っていかない場合、「個別調整」が必要なケースがあるという話をしました。
ここまでキレイに調整してあげると、劇的に症状は改善することが多いです。
「今までと全然違います」と患者さんに言われます。
ただ、ここまでやってもまだ状態が安定しないこともあります。
それは「環境による体への負荷」があるからです。
施術をして体が治ったとしても、環境による体への負荷が強いと体は当然また徐々に壊れていきます。
「完璧な施術ができれば、体は治せる」という単純なものではありません。
完治させていくためには、体に何が負荷をかけているのかを分析し環境を見ていいかなければいけません。
次回は、「完治させるために見るべき環境」について解説していきます。
お楽しみに!