歪みの本質【整体理論】

こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。

今日は疲労回復整体の整体理論について解説してみたいと思います。

整体は何を行っているのか?歪みとは何なのか?症状と歪みはどう関連するのか?

といったことを深く理解できると、どんな症状の方が来ても慌てずに自信を持って施術を行うことができます。

そして、根本から症状を改善していく方向に患者さんを導いていくことができるようになります。

逆に、この辺の理解が浅いと、症状に振り回され、痛みに振り回され、患者さんに振り回され、自信を持って施術ができなくなります。

うまくいった時は全てラッキーパンチになってしまい、技術力や経験値がなかなか積み上げていけません。

今回解説するのは、疲労回復整体の整体理論ですが、これは疲労回復整体だけに適用するものではなく

全ての技術やテクニックにも通じるものがあり、普遍的な人体の構造やシステムを解き明かすものだと思っています。

  • どんな患者さんが来ても確信を持って施術できるようになりたい
  • 整体でできること、できないことを知りたい
  • 患者さんにうまく説明できるようになりたい

という方は参考になるかもしれません。

根本から症状を改善していくために

まず、症状をその場だけでなく、ぶり返さないように根本から治すためには、「体を治していく」ということが重要です。

体を治していくということは、即ち「自然治癒力が十分に働くための環境設定をしてあげる」ということです。

この機能が100%近く働けるようになれば、自らの力で時間とともに症状は治っていきやすくなります。

逆に言うと、この機能があまり使えない状態が長く続いているから症状というのが出てきているということです。

疲労回復整体の施術は、この考え方がベースにあります。

歪みの本質

熊谷のこれまでの研究により、歪みの本質が明らかになってきました。

歪みとは、重力や外部環境に適応するための補正システムの結果として起こるものです。

この補正システムがあるからこそ、常に重力がかかる環境で二足歩行でき、気温や気圧の変化など様々な外部環境の変化がある中で、体内の機能が正常に働くことができると言えます。

今の時点で分かっていることは、少なくとも2種類の補正システムがあるということです。

その2種類の補正システムは反射を介して生じるため、「脳反射システム」と「重力反射システム」と名付けました。

  • 「脳反射システム」…脳血流を担保するための補正システムであり、このために歪みが生じる
  • 「重力反射システム」…重力に対応するための補正システムであり、このために歪みが生じる

ここでは詳しく解説しませんが、理解していただきたいことは、これらは反射によって生じている歪みだということです。

『骨盤が右に傾いているから骨盤を左に調整しましょう』というものではなく

それは『どこかを補正するために反射で起こっていることなのでその原因を治しましょう』ということで、

その原因の原因を追っていくと、これらのシステムが原因になっているということです。

だから、システムを治せば、骨盤に触れなくても自然とその歪みは調整されます。

歪みと症状の関係

これらの補正システムを順にリセットしていくにつれて歪みが解除されていきます。

歪みが解除されるということは、

うねうねしていた道が真っすぐになる」というようなイメージで

血液の循環経路が整うということです。

それによって、全体の血液循環が高まり、

ATP生産の材料である酸素と栄養素が細胞に運ばれやすくなります。

結果、ATP生産力が上がり、自然治癒力が働きやすい環境になります。

そうなると、症状を触らなくても、その場で症状が改善したり、時間とともに様々な症状が改善していく方向に向かいます。

これが、「症状を治すのではなく、体を治す」ということです。

検査の意味

もちろん、患者さんは「症状をとってほしい」と思って

施術を受けに来ているので、そのニーズに応えなければいけません。

歪みが取れる → 循環しやすくなる → 症状が緩和してくる

というプロセスを辿るわけですが、ここにはどうしてもタイムラグが存在します。

患者さんの状態や症状によって、施術後すぐに症状が取れる場合もあれば

数時間後に変化してきたり、何回か施術する中で改善してくるものもあります。

すぐに症状が取れないのだとしても、

「ここに通えば症状が治るかもしれない」という未来を、施術者は見せてあげないといけません。

だから、疲労回復整体では「検査」を最重要視しています。

ビフォーアフターで必ず検査をして、変化があるところをシェアします。

検査は「どこが?どうなっているか?」を把握して、施術するポイントを見つけるという目的でも行いますが

「患者さんに価値を伝える」という目的でも行います。

これは、リピートアップのためとか、売上のためとかそういうことではなく、「患者さんの症状を治すため」です。

実際、施術を受けて、患者さんが価値を感じなければ「また来よう」「通ってみよう」とは思いません。

体が治るまでサポートしてあげなければ、根本的には改善しないので症状はまたぶり返してしまいます。

だから、価値を伝えるために検査を行って

「痛みはあるけど、さっきまで動かなかったところが動くようになった」
「硬かったところが柔らかくなった」

など変化を感じてもらって、「ここに通っていれば良くなるかもしれない」と治っていく未来を見せてあげなければいけません。

まとめ

今回は、疲労回復整体の整体理論から検査の意味まで、重要なところをかいつまんで解説しました。

基本的に歪みというのは補正システムの結果であって歪みがあるところを直接治すのではなく、

その原因となっているシステムを治していくと勝手に歪みが取れていく、というものでした。

ただ、今回の「脳反射システム」や「重力反射システム」を毎回調整しても、なかなか治っていかない人もいます。

それは、治っていきづらくしている別の要素があり、それらに対してアプローチしなければいけません。

次回は、その別の要素について解説していきます。

お楽しみに!

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著者

疲労回復整体アカデミー講師の目線で、臨床事例やプロの整体師の先生に役立つ情報を発信していきます。

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