10回施術しても治らない患者さんが承諾した提案【臨床事例】

こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。

「治らない患者さんを治したい」

私もそうですが、施術家の方はそういった思いで

勉強したり、セミナーに行ったり、メルマガを読んだり、新しい技術を取り入れようとされていると思います。

にも関わらず

何回施術しても治らない… 全然痛みが取れない…

なんていう状況はとても辛いですよね。

患者さんは自分を信じて通ってくれているのに、

状況がなかなか変わらないのは施術者として一番焦りますよね。

今回は、私が10回施術してもなかなか治らなかった患者さんに

 ”とある提案” をしたところ、患者さんがその提案を受け入れてくれて

それまでの停滞が嘘のように変化していき、順調に改善に向かった事例をご紹介します。

  • 何回施術しても良くならない…
  • 症状の改善がある程度までいったけどそこから停滞している…
  • 日常のアドバイスをしているけど患者さんが聞いてくれない…

というようなお悩みを持った方には参考になるかもしれません。

主訴は「五十肩」

今回の患者さんは54歳女性、介護職。

主訴は「拘縮性の五十肩」です。

5年前から左肩を動かす時に痛みがあり、1年前から腕が上がらなくなって、

最近は仰向けで寝ている時も痛みが強く寝れないということでした。

初めて来られた時は疲労困憊な様子で、体が丸くなっていました。

左腕を側方挙上しようとすると70°くらいで痛みが出るほどで、体が全体的に重くなっていました。

初回の施術

初回の施術はC/Aアジャスター・循環ホットパックで脳反射システムを調整。

体力がなさそうだったので、軽く筋ポンプして初回は終了。

施術後は腕の挙上が70°→100°くらいまでは上がるようになり

「痛みはあるけど最初よりはだいぶ楽になりました」と患者さんも満足されていました。

2回目の施術

その2日後に2回目の施術を行いました。

「あの後は少し良かったけど、寝ている時がまだ辛いです」と話されていて

腕の挙上は90°くらいに戻っていました。

2回目も初回同様に施術を行い、 腕の挙上は90°→110°まで上がるようになりました。

3〜5回目の施術

少しずつですが良くなってきていたので、このまま順調に改善していくかなと思っていましたが

その1週間後に来院された時は「あまり変わらない」と話されていていました。

明らかに体力がないのと、毎回肝臓の硬さが目立っていたので、薬や食生活などについてヒアリングしてみると

食生活がかなり悪いことが判明。

毎晩コンビニのご飯を食べているということでした。

そこで、「体を良くしていくためには食生活の改善が必要」という話をして、患者さんに食事のアドバイスをしました。

以前メルマガで「症状が起こっているのはATP生産の低下が原因。整体で歪みを取ることはその一要素を取ることでしかない」という話をしたことがあります。

どんな症状にも必ず歪みは関連しているので、歪みに対するアプローチは非常に強力ですが

それだけでは治らないような症状の患者さんもいます。

今回の患者さんがまさにそうでした。

ATP生産力を十分に高めるためには、歪みを取ることだけでは不十分で、体に負担をかける食事の影響が強すぎて

ATP生産力を高い状態でキープできていませんでした。

実際に、そこから2週間、患者さんが食生活を意識した結果、4回目5回目は体の状態が少しずつ良くなっていってました。

患者さんも「前よりも調子いい感じします」と話していました。

食事を意識できたのは2週間

しかし、患者さんが食事を意識できたのは2週間まで。

そこからはまた悪い食事に戻り、6回目以降は治りが停滞してきました。

施術で状態が少し良くなっても、1週間後にはまた戻っている、というような状態でした。

これは、仕方ないと言えば仕方ないかもしれません。

人間の習慣を変えることは難しいです。

しかし、ここで大事なことは、施術者自身が「なぜ治らないのか」を理解し

患者さんに「なぜ治らないのか」を理解させることだと思います。

それができれば、冒頭でお話したような「なかなか治らない患者さんを前にして焦る」ということはなくなります。

6〜9回目の施術

6回目~9回目の施術では、水素を使ったり、体内の活性度を高める水を飲ませたり

ATP生産力を高めるために整体以外のアプローチもいろいろ試していきました。

水素や活性度を高める水はとても効果的で、その都度変化はありました。

しかし、1週間後に来るときにはまた体力が落ちているという状況でした。

患者さんに提案

そこで、私は患者さんに以下のような提案をしました。

「最初よりは良くなったけど、食事で体にかなり負担がかかっているから 施術で良くなっても、1週間で悪くなるという感じを繰り返しています。

今より良くしていくためには、何かをするしかないと思います。

【1】週1回の施術で体が持ってないから、施術を受ける頻度を週2回にしてもらう
こうすれば良い状態がキープしやすくなります。

【2】毎回使っている水素ボトルを購入して、家で毎日水素を吸ってもらう
悪いものを食べていても水素を毎日吸っていればある程度カバーできます。
実際、水素を購入して吸っている人はかなり治りが早くなっています。

【3】施術の時に毎回購入して飲んでもらっている体の活性度を高める水を、定期購入して毎日飲んでもらう
毎日体の活性度が高くなるので、良い状態がキープしやすくなります。

「食事を変えるのは難しいから、何かしらした方がいいと思います。この3つのうちどれかでもやると、今より良くなると思います。

このように提案したところ、「じゃあ…まずは【3】の水からやってみようと思います。」と患者さんは選択されました。

そして、そこからは、今まで停滞していたのが嘘かのように回を追うごとに体が良くなっていきました。

拘縮性の五十肩なので、すぐに100%とはいきませんが

3週間後には肩が150°まで上がるようになり、痛みも減り

「以前は2~3時間おきに起きていたけど、寝れるようになった」と話されていました。

アイテムで患者さんの生活を変える

今回のように、施術だけでは治りにくいという患者さんも数多くいます。

そのような患者さんは、生活を変えてもらうのが一番ですが、それを実践できる患者さんは少ないのが現実。

しかし、アイテムをを使えば、より簡単に患者さんの生活を変えることができます。

施術後の良い状態をキープさせるのにアイテムはとても有効です。

「ATP生産力を毎日高い状態をキープするにはどうするのがいいか?」

という観点で考えると、患者さんにあったアドバイスができるかと思います。

また、今回は、患者さんに「3つの提案」をしてみました。

「これをやった方がいいと思う」という1つの提案よりも

「こういった方法があるからどれかはやってみた方がいいと思う」

という3つの提案の方が、プレッシャーを感じず、自ら選びやすくなります。

患者さんに何かをしてほしい時は、「3つ提案」をしてみてください。

患者さんも能動的に動きやすくなります。

技術も大切ですが、このような伝え方のテクニックも患者さんを治す上で必要な技術だと思います。

是非参考にしてみてください。

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著者

疲労回復整体アカデミー講師の目線で、臨床事例やプロの整体師の先生に役立つ情報を発信していきます。

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