【臨床事例】症状をぶり返してしまう原因とその対処法

こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。

今回はタイトルの通り、「症状をぶり返す原因とその対処法」について、実際の事例をとともにご紹介します。

  • 施術した時は症状が軽減するが、またすぐ戻ってしまう…
  • 毎回同じところが硬い…
  • 何度施術しても良くなっていかない…

といった状況に直面している先生にとっては参考になるかもしれません。

主訴は「脚の筋力低下」

今回の患者さんは、54歳女性。主訴は「脚の筋力低下」です。

1か月前から右脚の股関節の痛み、大腿部~下腿部に痺れがあり、

1週間前から右脚に力が入らなくなり、歩行時に痛みも出てきたとのこと。

病院でレントゲンとMRIを撮ると股関節炎と言われ、

「治らないようだったら手術するしかない」と言われたそうです。

触診で左右の大腿部の筋力を比較すると明らかに右だけ落ちていました。

神経支配からL4に問題を疑い、TLで調べると反応あり。

患者さんに安心してもらうために、座位で右膝の曲げ伸ばしをしてもらい

L4をサポートした時は力が入りやすくなるということを実感してもらいました。

「腰椎4番に負担がかかっているせいで右脚に力が入らなくなっているみたいです。

ここに負担がかからなくなると力が入るようになると思うので、負担をかけている原因を探しながらやっていきますね」

と伝えて検査に入りました。

検査を行うと 、以下の項目に異常がありました。

  • 腕の挙上:最後まで上がるが渋い
  • 脊柱検査:胸椎も腰椎も動かない
  • 骨盤検査:右が動かない
  • 右股関節の過可動性
  • 上部頸椎、上部胸椎が硬い
  • 右L4は座位でも仰臥位でも硬さあり

初回の施術

初回の施術は、Cアジャスター・Aアジャスター・循環ホットパックで全体を調整し、軽くポンプして終了。

全体的に動きは良くなり、本人も最初よりも脚に力が入るようになったことを実感されていました。

ただ、もともと循環力がかなり落ちている方だったので、

「歪みが取れて体のバランスが変わることで、今まで使えていなかった筋肉とかに負担がかかり、逆にこの後辛くなることもあるのでそのことは気に留めておいてください」と説明して初回は終了。

2回目の施術

2回目は3日後にご来院。

「あの後帰ってる途中で右脚の痛みが酷くなってきて、先生が言ってたのはこれかと思いました」

と予想していたことが起きていました。

「でも熟睡ができるようになって、次の日は調子が良かった」と話されていました。

体調検査で戻りがあまりなかったので、

前回と同様の施術を行った後に、右L4の硬さからTLで追っていき、

右第2肋骨→右上腕三頭筋に原因となっているポイントを見つけました。

そのポイントをココローラーで調整すると、立ったりしゃがんだりした時に「全然違う!」と右脚に力が入るようになりました。

3回目の施術

3回目は1週間後にご来院。

「また次の日に痛みがあったけど、前回ほどでなかった。だいぶ力が入るようになった」と話されていて

3回目は水素を使って内臓問題にもアプローチしました。

毎回C2,3の硬さが残っていて、これが体力を上げきれない要因の1つだと思い、原因をTLで追っていくと左腎臓で反応あり

水素ガスを3分くらい当てると背部の左腎臓付近の硬さが取れ、C2,3の硬さも取れてきました。

4回目の施術

4回目は1週間後にご来院。

「痛みは出なくなったけどまた力が入りずらくなった」ということで、

検査するとまた左L4の硬さが出ていました。

以前、熊谷先生に「症状がぶり返す時はどんな時ですか?」と質問した際、

「原因の原因までキレイに取れてないか、そこがキレイに取れていても体力がなくて同じ場所に負担がかかってきてしまう時。その場合は安定するまで毎回チェックする必要がある」

と教えていただきました。

今回のケースもそのどちらかだと思い、TLで追っていき

右L4→右第2肋骨→右上腕三頭筋と2回目と同じ場所で反応がありました。

再度ココローラーでしっかり調整して、また右脚に力が入るようになりました。

「ココが弱点だから安定するまで毎回チェックしていきましょう」

と患者さんに伝えて、その後も毎回チェックするようにしました。

それから数回見ていくと、症状も安定して戻りもほぼ無くなりました。

まとめ

このように、弱点部分に対しては、毎回チェックしてあげて中長期的にサポートしていくことが大切だと思います。

もし、それでも治っていかないという場合は、原因の原因まで追いきれてない可能性があります。

原因を探すテクニックとして「TL」がありますが、それ以外にも、視診や座位検査から原因となる場所を絞っていくような方法もあります。

それらのやり方は今後メルマガでもお伝えしていきますので是非参考にしてみてください。

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疲労回復整体アカデミー講師の目線で、臨床事例やプロの整体師の先生に役立つ情報を発信していきます。

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