【座っている時の腰痛】治し方&原因を解説

長時間座っていると、腰が痛くなる

そういう症状をお持ちの患者さんを施術する時、あなたならどうやって治しますか?

  • 座っている時に出る腰痛
  • 長時間立っていると出る腰痛
  • 寝起きの時に出る腰痛

など、腰痛もいろいろなパターンがありますよね。

実は、これらの情報から腰痛の原因の場所をある程度絞ることができます

最近、上記のような患者さんを施術したのですが、原因は「腕」にありました

腕を調整すると、腰の動きが劇的に改善し、どこに行っても治らなかった10年来の腰痛も改善していきました。

今回は、疲労回復整体を使って腰痛をどのように読み解くのか?

腰痛の原因を探るヒントになりそうな事例をご紹介します。

主訴:「座っている時の腰痛」

今回の患者さんは、29歳男性、主訴は「座っている時の腰痛」です。

  • 2年ほど前からキッカケもなくデスクワーク時に腰が痛くなった、辛くて頻繁に立ち上がるほど
  • トレーニングでベンチプレスや腕立て伏せをする時にいつも右腕がすぐ疲れる
  • 既往歴:手術や骨折などは特になく、10年前に棚に右足をぶつけて右足拇趾を捻挫した

「座っている時に腰痛が出る」という話から、足に負荷がかかってない時にも腰痛が出ているため、おそらく原因は足ではなく、骨盤から上にあると推察。

座位で出ている症状なので座位でも細かく検査を行いました。

一番腰痛と関連がありそうな「右仙腸関節の硬さ」の他に、「鎖骨の硬さ(胸鎖関節と肩鎖関節)」、「右T2の硬さ」が見つかりました。

これらとの関連をTLで調べてみると、鎖骨の硬さは他の2つとは関連がなく、右仙腸関節の硬さは右T2の方が優位性が高いことが分かりました。

さらに、TLで右T2から原因を探していくと右肘で反応あり。

座っている時の腰痛と関連がありそうな、右仙腸関節の硬さ←T2の硬さ←右肘といった関連が分ったので、患者さんに未来を見せるために次のようなデモを行いました。

座ったまま腰を屈曲伸展してもらって腰痛の出方を覚えてもらい、右肘を手でサポートしてる時としてない時で痛みの出方を比較。

すると、右肘をサポートしていると痛みが軽減することに、患者さんはとても驚いていました。

初回の施術は、C/Aアジャスター、循環ホットパックを使ってアドバンスフローで調整し、患者さんに変化を共有しながら慢性Aテクニックを行いました。

調整後、座位で屈曲伸展してもらうと痛みが半分以下になったということでした。

右仙腸関節の硬さは少し取れて、右T2と右鎖骨の硬さは残っていました。

次に、TLで右T2→右肘→右上腕三頭筋と特定してココローラーで調整。

調整後は、右T2も右仙腸関節の硬さも取れて、座位姿勢での腰痛はほぼないということでした。

右鎖骨の硬さは残っていましたが、患者さんも満足されていたので初回はそこで終了。

2回目の施術

2回目の施術はその1週間後に行いました。

「あれから腰は調子が良い。前は10分座って痛みが出ていたけど、今は座っていてもあまり痛みが出なくなった」というということでした。

右の仙腸関節は硬くはなっていなかったので、今回は右の鎖骨を中心に見ていこうと思いました。

前回と同様に道具+慢性Aで調整後、右鎖骨の硬さの原因をTLで探していきました。

すると、既往歴にあった右足拇趾で反応あり。

拇趾MTPをココローラーで調整すると、右鎖骨が動くようになりました。

その場で腕立て伏せをしてもらうと、「え!?全然感覚が違う!深くまで下せる!」と患者さんは変化に驚かれていました。

また、座った時の右骨盤の渋さが少しあったので、そこからTLで追うと肝臓で反応あり。

肝臓に水素を当てて調整すると、骨盤の左右差がほぼなくなりました。

3回目の施術

3回目来られた時も「あれから腰はあまり気にならなくなった」と仰ってました。

次回が4回目になりますが、肝臓に負担がかかりやすい方なので、水素で肝臓を調整しつつ、お酒や添加物など生活習慣についてもアドバイスしていこうと思います。

原因を考察

今回の症状に至った過程を以下のように考察してみました。

● 10年前に右足拇趾を捻挫して、そこか治りきらずに右鎖骨で補正。
● その影響で右肩水平外転が制限され、その状態でトレーニングを続けたことで、右上腕三頭筋に負荷がかかりすぎて損傷。
● その補正で、T2→右仙腸関節と負荷がかかる。
● 肝臓の負担などで回復力が落ちているために、それらが治りきらず、結果的に腰部に症状が出ていた。

という流れではないかと思います。

まとめ

各体位で症状の出方や問題のある場所をチェックすることで、ある程度原因を絞っていくことができるので、体位を変えて体をチェックしていくことは臨床で非常に有効だと思います。

是非、参考にしてみてください。

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著者

疲労回復整体アカデミー講師の目線で、臨床事例やプロの整体師の先生に役立つ情報を発信していきます。

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