「施術をする頻度はどのくらいが理想だと思いますか?」
月1回でしょうか?週1回でしょうか?週2回でしょうか?
こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。
施術をする頻度についてよく質問されるので、今日は「施術頻度はどれくらいがいいのか?」について解説したいと思います。
今回は実際にあったスタッフの事例と、熊谷先生のコメントを紹介します。
- 理想の来院頻度とその考え方を知りたい
- 患者さんにうまく伝える方法を知りたい
- 物販がどうすれば売れるのか知りたい
といった方には参考になるかもしれません。
主訴は「股関節の痛みによる歩行困難」
今回の患者さんは80代、女性。主訴は「股関節の痛みによる歩行困難」です。
3年前に尻もちをついて、L1 を圧迫骨折。それから左股関節と腰の痛みが酷く歩行困難に。
病院では「左股関節が狭くなっている」と言われ、腰は圧迫骨折からすべり症になり、脊柱管狭窄症と診断をされたそうです。
階段の昇り降りしずらく、日常生活に支障が出ているのでなんとか改善したいということでご来院されました。
主訴以外にも、右手の中指と薬指に痺れや、掌蹠膿疱症という足に水泡が出る症状があり、足のむくみが顕著に出ていました。
既往歴としては、20年以上前に乳癌でお腹の組織を移植する手術をされていました。
初回は基本的な施術
高齢の方で、体力も落ちていそうだったので、初回は基本的な施術だけやって様子をみようと思いました。
体を真っすぐに伸ばすと痛みが出るため、かなり前屈みになりながら歩いていました。
歩き方を見ると足首が影響してそうだったので、実験的にキュアレの距骨を調整するサポーターを最初に試してみました。
サポーターを付けて歩いてもらったところ、「歩きやすい」「階段を上がるのも少し楽になった」と効果を実感されていました。
検査を行うと、腕の挙上が右が100°くらいで制限がありました。
股関節のROM検査は、左内旋時が硬く痛みが出ており、右内旋時も硬くなっていました。
初回の施術は、整体器具3点セットを使って全体のゆがみを調整。
調整後は、全体的に筋肉の緊張が取れて股関節も少し硬さが取れました。
起き上がって歩いてもらうと、股関節の痛みは残っていましたが、背中が伸びやすくなっていました。
その後、足首を調整し、筋ポンプを行いました。
施術後は、股関節の動きは完璧ではないものの動きやすくなり、患者さんに鏡を見てもらうと、背筋が伸びていることに驚いていました。
歩行時も先ほどより歩きやすくなっていましたが、足首が硬さが少し残っていたので、
施術後にもう一度サポーターを付けて歩いてもらいました。
すると「全然違う!歩きやすいです!」とさらに歩きやすくなることを実感されて、そのままサポーターを購入されました。
患者さんは施術で使った枕にも興味を持たれていたので、当院で推奨している就寝用の枕を試していただきました。
「毎日これで寝ると、施術の効果が戻りにくくなり、症状の回復も早くなると思います」とお伝えすると、就寝用の枕も購入されていかれました。
「1週間後に旅行があるからそれまでに歩けるようになりたい」ということだったので、毎日通うことの効果をお伝えして
それから1週間毎日通っていただきました。
次の日・2回目の来院
次の日にご来院された時は、「歩くのはすごい楽になった」「サポーターを使うと足が楽です」と仰っていました。
今回は体調も良さそうだったので、乳癌の手術痕も調整しようと思い、整体器具3点セットでベースを調整した後に、手術痕をココローラーで調整。
すると、股関節の硬さがさらに取れて、背中が伸びやすくなり、歩行がさらにしやすくなっていました。
患者さんも「今までにない歩きやすさです!」と喜ばれていました。
その後も1週間毎日通っていただき、整体器具でベースを調整した後に、筋ポンプと気になる部分を個別で調整しました。
1週間後には「足が上がるようになりました!」と仰っていてそのまま笑顔で旅行に行かれていました。
症状改善のスピード
高齢の方は「改善のスピードが遅い」という思い込みがありましたが
今回の事例を通して、患者さんの意識や環境によって、改善のスピードが大きく変わるものだと実感しました。
患者さんに改善する目標があったことで、意欲的に症状改善に取り組んでいただけたこと
そして、環境を良くするアイテムを使ったり、施術の頻度を高めることで症状の改善が早まったのだと思いました。
熊谷先生のコメント
今回は高齢者で「1週間後に旅行に行く」という目的もあって、いろいろな条件が重なって毎日来てくれたと思うのですが、普通は毎日来れるという人はなかなかいません。
ただ、今回の事例で分かるように、施術は毎日受けた方が絶対的に効果が高いです。
毎日重力の影響で体に負担がかかっているので、その負担を抜いてあげることで回復しやすい環境が整ってきます。
『「高齢者は改善のスピードが遅い」という思い込みがあった』ということですが、実際に高齢者は改善のスピードが遅いです。
それを補っていくために回転率を上げていかなければいけません。
今回はそれだけでなく、やるべきポイントが上手に選択できたというのも一つあると思いますし
アイテムを使って環境を良くできたことも大きいと思います。
最初の段階でアイテムを試してみて、変化が大きく出るようだったら、そこの問題が関連しているというふうにポイントを絞ることができます。
部分的に調整した後もアイテムを使った方がいい理由は、調整した部分の耐久性をカバーすることができるからです。
その部分の耐久性がまだ低いうちは、サポーターなどを付けておいた方が負荷が減るため治りやすい環境を作ることができます。
このように施術にアイテムを使いながら、患者さんの普段の生活を変えていけたというのは理想的な結果だと思います。
施術という体験の中で商品のことをを理解してもらって、自分にはこの商品が合うというものがあれば購入してもらって自宅で使ってもらう
この流れが体が一番回復していくパターンだと思います。
「食事を変えましょう」とか「運動しましょう」とか、行動を変えるというのは難しいので
生活の中の物を変えていって、普段やっていることは変えなくても体の負担が減っていく、というのは非常に賢い方法だと思います。
今回の事例は、早期改善のアプローチとして方法として最大限のことがやれたのではないかとも思います。
逆に言えば、この逆パターンが治りにくいやり方です。
例えば、施術の期間が空いてしまったり、サポーターや枕を購入してなかったらもっと治りが悪かったと思います。
そういった意味で、今回の成功事例は患者さんに対するアプローチ方法として目標とするべき事例だと思います。
ただ、現実的には、「もっとお金がかからない方法でやりたい」という患者さんも当然います。
だからこそ、施術者として、「毎日来させる」「家で使っているものを変えさせる」などといった体を一番回復させる条件を提示しつつ
それに近づけられる人は近づけていくという努力をしていくことが大切だと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
まとめると
- 理想のは来院頻度は毎日
- その理由→毎日体にかかる重力の負荷を抜いてあげることができるから
- 生活の負担を減らすアイテムなども使ってもらえるとさらに治りやすい環境を作ることができる
- ただ、現実的に全てやるのは難しいから、患者さんには理想の条件を提示した上で、患者さんに選択してもらう
ということでした。
是非参考にしてみてください。
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