脊柱が簡単に調整できるタイミング【臨床事例】

こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。

脊柱の歪みを調整する時、あなたはどのタイミングでどのように行いますか?

今日は「回旋時の背部痛」を脊柱の調整で改善した事例を紹介して

「脊柱の歪みを調整するタイミング」について考えてみたいと思います。

  • 脊柱の硬さがなかなか取れない…
  • 手足の麻痺や痺れなど神経症状を治したい…
  • 調整してもまたすぐ戻ってしまう…

といったお悩みをお持ちの方には参考になるかもしれません。

主訴は「体幹回旋時の背部痛」

今回の患者さんは、30代女性、治療家の先生です。

主訴は「体幹回旋時の背部痛」で、安静時でも右肩甲骨周辺が常に張っている感じがあり、

体幹を回旋すると左右ともに引っかかかる、特に、左回旋時は痛みも出るということでした。

1年ほど前から症状が出ており、いろいろな治療を受けるもなかなか改善しなかったとのこと。

今回はセミナー後に施術を行いました。

検査を行うと、右のT7が非常に硬くなっていて、そこが症状と関連してそうだったので、モニタリングしながら施術を進めていきました。

施術は、C/Aアジャスター・循環ホットパックを使って、脳反射システムによる全体の歪みを一気に調整。

さらに手技で慢性システムを調整。

再検査を行うと、その時点でT7の硬さは残ってましたが、右回旋時の引っ掛かりは取れていました。

そこで、座位のままココローラーを使ってT7を調整。

すると、20秒くらいでT7の硬さが取れて、左回旋時の引っ掛かりも無くなりました。

「え?すごい!引っかかってる感じがないのは1年ぶりくらいです!」と患者さんも仰っていました。

脊柱の調整は基本的に最後

結局、最初に当たりを付けたT7の硬さが症状に影響していたわけですが、

「最初からT7を調整すればよかったのでは?」と思う方もいるかと思います。

疲労回復整体では脊柱の調整は基本的に最後に行います。

その理由は、脊柱というのは四肢の問題に引っ張られた結果として歪んでいるからです。

脊柱が上肢や下肢の数十数百の問題に引っ張られている状態だと、ピンポイントで調整することは非常に難しく

脊柱本来の歪みが出ていないケースもあります。

例えば、施術前はL4の後方変位が目立っていて、施術を進めていくと

L4の後方変位は消えて、L3の後方変位が出てきたりします。

これは、長期的に負担がかかっていたのはL3だったけど、

四肢の問題に引っ張られてバランスを取るためにL4が後方変位していた

と解釈できます。

体の歪みというのは、レイヤー(階層)構造になっていて、

上から1層1層はがしていくようなイメージを持つと理解しやすいです。

最下層が透けて見えてる時もありますが、

上の層が邪魔になって最下層が見えなかったり、直接触れないのでうまくアプローチできません。

仮に、今回の事例でT7の調整を最初に行っていたとするとどうなるでしょうか。

T7を最初に調整すると、キレイに硬さを取ることはできません。

多少の変化はありますが、まだ四肢の問題が残っているので、またすぐに戻ってしまいます。

そういったことから、疲労回復整体では脊柱へのアプローチは最後に行っています。

調整するタイミングが重要

脊柱だけでなく、全てにおいて調整するタイミングは重要です。

タイミングを間違えると、効果が薄くなるだけでなく、逆に状態を悪くしてしまうこともあります。

「今、どこを調整すべきか?」は、その時の体の状態によって変わります。

本来なら、それらを全て読み取りながら施術を進めていかなければいけませんが

熊谷が長年研究を重ねて、ある程度パターンになっていることを発見しました。

そのパターンを体系化したのが、疲労回復整体の「システムフロー」です。

システムフローは2種類あって、「脳反射システムフロー」と「慢性システムフロー」です。

これらのシステムフローの通りに施術を進めていけば、基本的にエラーは起こりませんし

ひとつひとつキレイに調整いくことができます。

これらの内容については、またどこかで解説したいと思います。

まとめ

今日は、「脊柱は四肢の問題を取った後の方が調整しやすい」

そして、「全てにおいて調整するタイミングが重要」という話でした。

是非参考にしてみてください。

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疲労回復整体アカデミー講師の目線で、臨床事例やプロの整体師の先生に役立つ情報を発信していきます。

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