頚椎ヘルニアの患者さんをあなたはどうやって施術しますか?
こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。
今回は頚椎ヘルニアの患者さんを施術した時の動画を紹介し、
頚椎ヘルニアに対してどのようなアプローチをするのか、について解説してみたいと思います。
患者さん情報
● 1年前から首から背中にかけて痛みが出て、徐々に酷くなってきた。
● 寝てるときにも背中が痛く、左腕に痺れが出るときもある。
● 病院で「頸椎椎間板ヘルニア(C5-6)と診断。
● 痛み止めを毎日飲んでいるがなかなか改善せず。
【頚椎ヘルニア】首の痛みと腕の痺れを整体アイテムで改善
いかがだったでしょうか。
全ての症状は結果としてその症状が起こっています。
症状が起こるまでのプロセスがあり、その背景が必ずあります。
そこを考慮せずに症状を治そうとしてもなかなか良くならなかったり、
その時は症状が軽減してもまた戻ってきてしまいます。
今回の症状は1年前から首から背中にかけて痛みが出てきて、病院で頚椎ヘルニアと診断されたということでしたが、
基本的にヘルニアが直接症状を引き起こすことは少ないです。
施術で症状が改善しても、病院で検査するとヘルニアはまだ残っていることがほとんどですし、
ヘルニアの手術をしても症状が治らなかったというケースもよく聞きます。
首に負担がかかった結果として症状が出ているし、長期的に首に負担がかかった結果としてヘルニアになっています。
それでは、ヘルニアは症状に全く関係ないのか?
というとそうではありません。
ヘルニアと診断されたということは、実際に椎間板が潰れているということです。
椎間板はゼリー状の髄核を線維輪が層状に覆う構造をしていて、
主に脊椎にかかる負荷を軽減するクッションの役割を果たしています。
ヘルニアはその髄核が飛び出てしまっている状態ですが、
それが神経を圧迫しないまでしても、椎間板のクッション機能が一部使えなくなってしまっているのが問題です。
体には、重力と日常動作の負荷が毎日かかっていますが、
その負荷を分散して軽減する椎間板の機能が一部故障していると、
首をはじめ全体にかかるダメージが大きくなります。
結果として、症状が出やすい環境&症状が治りにくい環境になります。
実際、ヘルニアを持っている患者さんは、そうでない患者さんと比べると
施術後の状態をキープしづらい傾向があります。
ですから、今回使った「クラウドテープ」で首を補強したり、
最初は週2回など施術頻度を上げてもらって、なるべく良い状態をキープできるようにするのがポイントです。
体に負荷をかけない施術の流れ
また、施術の内容についてですが、
基本的には頚椎のROM(可動域)検査を行いながら、
頚椎付近のROMが改善していくように調整していきます。
ただし、首に直接アプローチするのは最後です。
首は他の様々な問題の補正で硬くなっているので、まずはそれらを外していくことが先決です。
そうでないと、体にとっては大きな負担になります。
体力(施術に対する適応力)が高い人であれば問題は起こりませんが、
体力が低い人だと施術後に調子が悪くなるという人も出てきます。
ですから、まずは全体的なアプローチを行って首にかかる負荷を減らしながら、
必要であれば直接首にもアプローチすると良いと思います。
症状を治すのではなく、体を治すという考え方で、
症状が起こった背景やプロセスなども想定しながら
「いかに治りやすい環境を作るか」という観点で施術していくと良いと思います。
是非参考にしてみてください。
「体験会」実施中
疲労回復整体アカデミーでは、体験会を開催しています。
「体の変化を体感する」をテーマに、遠隔で施術をレクチャー。
手技とアイテムを使って自分の体を自分で施術していただき、体の変化を体感していただきます。
その他、認定講師が疲労回復整体アカデミーの内容について紹介させていただきます。
体験していただき、質問などあれば直接認定講師に質問して解決することができます。