「全く同じ施術をやっているのに治る人は治って、治らない人は治らない・・・」
と思ったことはありませんか?
こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。
ある程度の技術力や強力なアイテムがあれば、施術で一定の結果を出すことができます。
治る人は治っていきます。
しかし、全く同じことをやっても治らない人は治りません。
どれだけ技術力が高くても、どれだけ強力なアイテムを使っていても、なかなか治りづらい患者さんがいるのは事実です。
今回はその理由と「治りづらい患者さんを治すための問診のポイント」を解説したいと思います。
同じ施術をやっているのに治らない人がいる理由
同じことをやっているのに患者さんによって結果が異なるのは、
「施術の結果は全て体の状態に依存するから」です。
我々が扱っているのが物であれば、結果は安定しやすくなります。
例えば、ビリヤードの玉を突くのであれば、結果の出方はシンプルになります。
ビリヤードの技術力が高ければ高いほど安定した結果を出せます。
しかし、我々が扱っているのは「人間の体」です。
もちろん個体差はありますし、何よりも「施術は体のリアクション(反応)を利用して変化を起こしている」ということを忘れてはいけません。
「ズレている骨格を物理的に動かして元の位置に戻す」というイメージがありますが、それは正確ではありません。
「骨格に対して刺激を加えた時、体がその刺激を許容し、その刺激に体が適応しようとした結果、骨格が動いて元の位置に戻る」
というのが体に起きていることです。
つまり、我々は直接的に体を変化させることはできません。
必ず体のリアクションを介して変化が起きるということです。
ビリヤードでも直接数字の玉を突くことはできません。
直接突けるのは白い玉だけで、白い玉を突いて数字の玉に当てなければいけません。
それと同じです。
体のリアクションは体調や体質によって大きく左右されます。
体調や体質が良いと、反応しやすく、反応速度も早いですが、
体調や体質が悪いと、反応しにくく、反応速度も遅いです。
ですから、同じ施術を行っても患者さんによって結果が異なるのです。
体調や体質を見極めて、結果が出にくい患者さんには、施術だけでなく、別の角度からアプローチすることが重要です。
症状が起きるのは健康な体ではないから
そもそもなぜ症状が起きているかというと
「健康な状態でなくなってしまっているから」です。
健康な状態では症状は起きません。
一時的に症状が出たとしても、健康な状態であれば自らの治癒力で治っていくはずです。
そういった意味で、症状が起きている人は健康ではないと言えます。
病気までは行かなくても「健康ではない」のです。
では、なぜ健康でなくなってしまったのか?
その答えは生活の中にあります。
- 甘いものを毎日食べてる
- 水をあまり飲まない
- お酒を毎日飲んでいる
- 薬を長期間服用している
- 寝る時にスマホを頭の近くに置いている
など、体に負担をかける様々な要素が生活の中には存在しています。
もちろん体にはそれらに適応できるシステムが備わっているので、体にダメージが少なくなるように自らバランスを取っています。
しかし、体のシステムの許容範囲を超えた状態が続くと、体は徐々に壊れていき、体質が悪くなっていきます。
その結果、健康でなくなり、症状が出やすくなってしまいます。
施術<<<生活
施術を行うと、循環しやすくなり、一時的に治りやすい環境を作ることができます。
その状態が1週間キープできる人は、週1で施術しても順調に体は治っていきます。
体が治っていくと、症状もどこかのタイミングで消えていきます。
しかし、体質が悪い人は、その状態がキープできません。
人によってはその状態が1日も持ちません。
そういった状況下では、何回施術しても治っていきません。
生活の中で体に負担をかける要素が強すぎるのです。
そんな時は、生活を変えていくしかありません。
施術でできることは限界があります。
そもそも生活が悪くて健康でなくなった結果、症状が起きているので、
「生活を変える必要がある」というのは至極真っ当な論理だと思います。
しかし、「自分は健康ではない」と自覚している患者さんが少ないのも事実。
生活を変えてもらうためには、「なぜ症状が起きたのか?」という話を順序立てて説明して
まず患者さんに理解してもらうことが大切です。
治りづらい患者さんを治すための問診のポイント
患者さんの生活を変えるために、まず患者さんの生活環境を把握する必要があります。
「なぜ、この人はこんな体になってしまったのか?」という観点で
生活の中でボリュームが大きいところから質問していくのが問診のポイントです。
例えば、大人はだいたい1日8時間くらい働いているので、仕事環境の影響は必然的に大きくなります。
デスクワークなのか、立ち仕事なのか、営業なのか?
仕事のストレスはあるかなど、仕事環境による体への影響を深堀りする必要があります。
仕事環境に問題がなさそうであれば、次にボリュームが大きいのは家庭環境です。
例えば、子供がいる家庭では子供中心に生活が回っています。
食事はウインナーやハンバーグ、お弁当の冷凍食品などを食べている家庭が多いです。
食生活は体質にそのまま影響するので、3食どのようなものを食べているか?
お酒は飲むか?水分摂取はどうか?なども確認した方が良いでしょう。
趣味に多くの時間を費やしている人の場合は、
どんな趣味かも聞いた方が良いです。
例えば、ゲームが趣味の人は、夜中にゲームをして生活サイクルが崩れていたり、
脳への刺激も大きいのでそれが負担になっている可能性もあります。
このように、生活の中で体をおかしくしている原因が何なのかヒアリングしていくことが重要です。
2回・3回と施術をする中でなかなか治りづらい時は、こういった情報がヒントになってきます。
是非、参考にしてみてください。
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