こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。
先日、5回目の施術を行った患者さんの改善事例を紹介します。
主訴は「耳鳴り」
72歳男性、主訴は「耳鳴り」です。
10年前から「ジー、ジー」という音が、起きている時も寝てる時も常に鳴っているそうで、その程度は波があるとのこと。
睡眠不足のときは強くなり、寝てる時やお風呂上がりは少し調子良い気がするそう。
耳鼻科に通って漢方やビタミン剤を3ヶ月飲んだけど全く効かず辞めたそうです。
他にも、以下の症状を気にされていました。
● 半年前から右肘が痛い(曲げ伸ばしする時)
● 3ヶ月前から右膝が痛い(ふとした時に)
● 数年前から毎日中途覚醒する(深く眠れてない)
既往歴について聞くと、以下のものがありました。
・子供の頃、相撲で左肘を脱臼
・コレステロール下げる薬、尿酸値下げる薬 、EPAのサプリを飲んでる
・5年前人間ドックで心臓の大動脈弁狭窄(軽度)が発覚
施術開始前
「お風呂上がりに調子が良くなる」ということから、循環系の問題で症状が起きているのではないかと予想。
実際に、頭蓋や頚椎の動きをチェックすると
頭蓋は側頭骨付近が硬くなっており、C2、C3が硬くなっていました。
体全体を検査しましたが、全身どこもかしこも硬い状態だったので、
「かなり体力(代謝力)が落ちている」と評価しました。
「おそらく脳への血液循環が落ちていることで、症状が起きていると思うので
血液循環が良くなってくれば、症状が回復に向かっていくと思います。
ただ、体全体の回復機能がすごく下がっているので、まずそこを上げていかないと血液循環は良くなりません。
体の回復機能は段階的に良くなっていくものなので、〇〇さんの場合は、おそらく長期戦になると思います」
と先に伝えました。
初回の施術
初回の施術は、アイテムの力で代謝を上げていく「代謝活性法」を最初に行い、
多少、全身の筋緊張は緩んできましたが、まだ全然という感じ。
次に整体器具を使って全体のゆがみを調整。
これにより、最初より可動域は出てきましたが、それでもまだ全然という感じ。
この時点で「なかなか手ごわい」と思い、施術をしながら
「定期的に通ってもらって、段階的に体の回復力を上げていく必要がある」
という話を患者さんにしっかり説明しました。
全体のゆがみを調整した後も、胸郭が非常に硬くなっていました。
肝臓に負担がかかっている時の特徴が出ていたので、水素で肝臓付近を調整。
それによって脊柱を動かした時に、少ししなりが出てきました。
ただ、体の変化に対して鈍感な患者さんだったので、「よく分かりません」といった返答。
何かしらの変化を体感してもらいたかったので、手足の他の場所を調整して変化を見せましたが、
「まだちょっとよく分かりません」という返答。。。
耳鳴りや右肘の症状には変化なし。
施術後に再検査
ただ、再検査すると、最初よりも頭蓋の硬さや上部頚椎の硬さが取れてきたり、
仙腸関節の動きも良くなっていたので、そこで施術は終了しました。
患者さんは満足という反応ではありませんでしたが、
施術前から「長期的に体を良くしていくことが大事」という話を
しっかり伝えていたので、「とりあえず3ヶ月続けてみます」ということになりました。
普段、水をあまり飲んでなかったので、「1日1.5リットルは水を飲むようにしてください」とアドバイスしました。
2回目の施術
2回目は1週間後にご来院。
経過を聞いてみると、「特に変化はない」ということでした。
体を検査すると、前回の施術後よりは悪くなっていましたが、完全には戻りきってはいませんでした。
「かなりゆっくりのペースですが、前進はしてますね」と患者さんに伝えて、
2回目の施術も初回同様に行いました。
今回も肝臓に負担がかかてっている時の特徴が出ていたので、
「おそらく飲んでいる薬が肝臓に負担をかけている可能性があります」と伝えました。
施術後は、明らかに全身の可動域が出るようになっていましたが、
「まだちょっと良くわからないですね」という返答。。。
「体は少しずつ良くなってきているので、引き続き水を毎日意識して飲んでください」と伝えました。
3回目の施術
3回目の時にも、相変わらず「特に変化はない」と言っていましたが、
「右膝は気にならなくなってきた気がする」とも言っていました。
検査をすると、2回目よりも体の状態は良くなっていたので
「ゆっくりだけど、着実に前進はしてそうです」と伝え、
「このペースを早めていくためには、生活の中でアイテムなどを取り入れてもらうと
もっと早く良くなっていくと思います」とアイテムの話をしました。
この回は、施術後に「確かに体が軽くなった気がする」と変化を体感していただけました。
「まだ途中で起きてしまう」ということだったので、
「睡眠環境を良くしていくといいかもしれないですね」と伝えて、
キュアレのTHE MAKURAとシリカブランケットを紹介しました。
それぞれ呼吸が深くなることや、足が軽くなることをデモンストレーションしながら見せると、
「じゃあ、これ買っていきます」と購入していかれました。
4回目の施術
4回目に来院された時も、いつも通り「特に変化はないですね」と言っていました。
ただ、体をチェックしてみると、いつもと全く違う体に私自身が驚きました。
いつもは脊柱が全くしならず硬くなっているのですが、
今回は最初から脊柱がしなっていて、全身の筋緊張がかなり緩んでいました。
「今日はかなり良くなってますね!」「枕とブランケットの効果がかなり出てますよ!」
と患者さんに実際体が良くなっていることを伝えました。
「確かに、右膝はもう気にならなくなった」と言われていました。
代謝力が高いと施術の効果も出やすいので、この回は大きく前進できると思いましたが、
予想通り、施術後は今までで一番良い状態になりました。
耳鳴りや右肘の症状に変化はないものの
「確かに体は軽くなった感じがします」と患者さんも変化をハッキリ体感されていました。
5回目の施術
先日、5回目の施術で
「前回施術した日の夜は耳鳴りしませんでした」と言っていました。
次の日の朝には耳鳴りが戻ったそうですが、
寝てる時に耳鳴りがしなかったのはかなり久しぶりだそうです。
体を検査すると、前回同様、状態は良いままでした。
今回は施術後に「あれ?痛くない」と、右肘の痛みがその場でなくなりました。
「順調に体は良くなっていっていますから、このまま継続していきましょう」と患者さんに伝えました。
まとめ
今回の患者さんは、枕とブランケットを購入されてから明らかに体が変わりました。
それまでもちょっとずつ体は良くなっていましたが、
アイテムを使うようになってスピードアップしました。
中途覚醒するのは変わってないそうですが、睡眠の質が上がって体質が変わってきたのだと思います。
高齢の方は、体のATP生産力が下がっているので、回復力が落ちていて治りづらい傾向があります。
今回の方も最初はかなり回復力が落ちている印象でした。
しかも、変化を感じづらい方だったので、最初のうちはなかなか価値を感じてもらえませんでした。
しかし、「長期的に体を良くしていくことで症状は治っていく」という話を根気強く伝えて
通ってもらえたことで、段階的に良くしていくことができました。
症状ではなく「体」をみていく
患者さんの「症状」にフォーカスしてしまうと
「なかなか症状が取れない…どうしよう…」となってしまいます。
「症状」ではなく「体」を診ていくことができれば、
良くなっていっていることが確信できたり、的確な提案をすることもできます。
難しい患者さんを治すためには、客観的に体を評価することが大切だと思います。
是非参考にしてみてください。
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