コロナ後遺症による記憶障害【臨床事例】

こんにちは。疲労回復整体アカデミー講師の岡村です。

あなたは「コロナの後遺症」を持った患者さんを施術したことはありますか?

「コロナ後に調子が戻らない」「ワクチン接種後に調子が悪い」という患者さんはちらほらといますよね。

実は、医師をやっている私の友人も2か月前にコロナに罹患し、その1週間後から以下のような短期記憶障害や味覚障害のような症状を感じるようになったそうです。

具体的には

  • 自宅の住所が思い出せない
  • つい先ほど話していた内容が思い出せない
  • 今日食べた物を思い出せない
  • 情報量が多い会話にはついていけない
  • 味覚が戻らない

といったような症状が出ていました。

彼の年齢は35歳・画像診断医

幸いにも専門知識などは忘れていなかったので、仕事はテレワークでギリギリ続けられているということでした。

また、実家に帰った時は記憶がスラスラ出てくるそうで、古い記憶は思い出すことができるようです。

子供の頃に英語を好きで学んでいたということもあって

日本語よりも英語の方がスラスラと出てくるから英語の方がコミュニケーションしやすいということでした。

これまで3人の脳の専門医に診てもらったそうですが、原因不明で今のところ対処法がないということでした。

「回復に向かっているのか?悪化しているのか?」を尋ねると、「非常にゆっくりのペースだけど回復している感じがする」ということで、彼自身はそこまで焦りなどは感じていないようでした。

短期記憶障害は脳の海馬の機能低下が原因と言われているので「側頭骨付近に何か問題が起きているのではないか」と推測して施術を行いました。

「頭蓋」をチェック

まず「頭蓋」をチェックしてみると、全体が非常に硬くなっていて特に右側の硬さが触知できました。

そして、気になったのが「首」

頸椎全体がユニットで硬くなっていました。

仰臥位でこれだけ首が硬くなっていると、脳血流が阻害されて睡眠にも影響が出ているのではないかと思いました。

本人に最近寝れているかを聞いてみると「ここ数ヶ月はずっと睡眠薬を飲んでいる」ということで

この状態だと脳も体も回復できないので、まずは首が緩んで寝れる状態を作ろうと思いました。

1回の施術で改善したい

1回の施術で良い状態まで持っていきたかったので最初からアイテムをフルに使いました。

まず、体内の水分の状態を良くするジェルを両腕に塗り、体内の電気伝達を良くするシリカ水を飲ませて

細胞の活性度を飛躍的に高める最新の循環ホットパックを置きながら、肝臓周辺の硬さがなくなるまで胸郭周りに水素を当てました。

一通り反応が終わると、首全体のユニットの硬さがなくなり、頭蓋全体の硬さも先ほどより明らかに緩んでいました。

さらに、重力Cテクニックと慢性個別テクニックでC1・左仙腸関節・左足首・左手首を調整。

全体の歪み(反射による歪み)を取ったところで再度、首と頭蓋の状態をチェックしてみると

左C3・右T2・右側頭骨の硬さが目立って出てきていました。

TLで関連を調べてみると、右T2の硬さが最も優位性が高く

そこが調整できれば左C3の硬さも右側頭骨の硬さも取れそうでした。

そこで、右T2の硬さからさらにTLで問題を探してみると左膝で反応あり。

ココローラーで左膝を調整すると、右T2の硬さが5割くらい緩みました。

もう一か所原因がありそうだったので、TLで探してみると

次は右のふくらはぎで反応あり。

本人に聞いてみると、「高校生の時に右のふくらはぎの肉離れをした」ということでした。

ココローラーで調整してみると、右T2の硬さがほぼ10割取れました。

それによって、左C3の硬さも取れて、右側頭骨の硬さは8割くらい取れていました。

最後に、右側頭骨を直接調整すると、頭蓋の硬さが左右ほぼ同じになるくらいまで緩みました。

起き上がってもらうと、「さっきと全然違う、視界がすごい開けた感じがする」

「こんなに首が楽なのは初めて」と本人も変化を実感しているようでした。

施術後の様子

施術した次の日は「久しぶりに仰向けで寝れた。首の状態がとても良い」ということで

次の日以降は睡眠薬を飲まなくても寝れるようになったそうです。

施術して4日後に再度様子を聞いてみると、「まだ記憶障害はあるものの、前よりは明らかに調子が良い」と言っていました。

今後も追って様子を見ていこうと思います。

原因を考察

今回、コロナの後遺症による短期記憶障害ということでしたが、体をチェックしてみて私なりに原因を考察してみました。

  • コロナウィルスによって脳の血管内で何かしらのエラーが起き、海馬など脳組織の機能低下が起きる。
  • コロナウイルスがキッカケにはなっているが、脳血流が阻害されている状態がベースにある。
  • 特に頸椎の歪みが強く、もともと睡眠障害や自律神経系の問題がある(脳血流の循環問題)
  • 頸椎や頭蓋の歪みの原因は、別のところにある可能性が高い。(今回は左膝と右ふくらはぎの肉離れ痕)

コロナ後遺症の患者さんを施術する時は、頭蓋や首に指標となる硬さがあると思うので

そこをモニタリングしながら施術を進めていくと良いと思います。

アイテムを活用

今回は最初にアイテムをフルに使って体の活性度を上げることにしました。

というのも、基本的に脳に問題が起きている人は全員の機能が落ちているため慎重に施術を行わなければいけません。

施術のエラーも起きやすく、原因の箇所がハッキリと出ない時もあります。

だからこそ、体の活性度をアイテムの力で高めることで刺激に対して体が対応できるようにし

施術しやすい環境を作るということが重要です。

もし、今回最初にアイテムを使用しなければ、1回の施術でここまでの状態にはできなかったと思います。

おそらく、2回・3回の施術でようやくたどり着けたのではないかと思います。

このように、アイテムを適切に使うことで「安全に」「効率よく」施術を行うことができます。

さらに、セルフケアとして使ってもらうことで、施術の持ちを良くすることもでき、次回の施術の時に良い状態からスタートすることができます。

是非、参考にしてみてください。

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疲労回復整体アカデミー講師の目線で、臨床事例やプロの整体師の先生に役立つ情報を発信していきます。

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